FX投資家の90~95%は負けていると言われているが、それは不思議ではない。典型的な負ける要因には、感情をコントロールできない、欲を抑えられない、ストップ注文を入れない、デモ口座で練習を十分しない、などがある。しかしそれ以外に考えられる理由はあるだろうか?
FXでもプロにならないと勝てない
ここでプロスポーツの試合を考えてみる。フィールドでプレイしているのはプロ選手達で、それまで長年かけて体力と技を鍛え続けてきた。それに対して観客席にいる多くの人々は素人で、そういった訓練を全く、あるいはほとんどしていない。
観客席にいる人々が選手のようになるには、長い間の練習とトレーニングが必要なのだ。そしてそれはFXでも同じと考えなくてはいけない。FXをそういうものとして考えず、ギャンブルのように、あるいは簡単にお金が儲かるものと思っている人は、必ず負ける。
ニュースや経済指標をチェックする
FXは、株などと同じ投資の対象である。ここで大事なのは「投資」であって、「投機」ではない点だ。世界的に著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏は、株式等に対して長期的な投資を行っているため、デイトレーダーのようにパソコンに張り付いてチャートを見ていたりはしない。
株式に対して「投機」ではなく「投資」を行うなら、ずっとチャートを見ているのではなく、投資する企業の財務諸表を見たり、その企業のニュースをチェックすることが普通だ。
FXに対しても同じで、投資をするつもりなら同じような行動を取る必要がある。FXで特定の通貨ペアを売買するなら、まずはそれらの通貨を発行している国に関するニュースが読めるサイトや新聞などを見つけなくてはならない。
そして各国の経済指標がいつどのように発表されるのかを知っていなくてはならない。これはいわゆる「経済カレンダー」というもので、各FX業者のサイトで提供しているところも多いし、ネット上のFX関連サイトでも見ることができる。
FXの初心者は、ニュースや経済指標をチェックすることを知らずに取引を始める者が多い。これでは勝てるはずがない。またテクニカル指標を過信するのも良くない。テクニカル指標が示すのは、過去のレートの動きに過ぎない。「相場は生き物」と言われるように、相場は常に予想不可能な動きをする。過去の動きをいくら分析しても、将来もその分析通りにレートが動くとは限らない。
FXに「絶対に勝てる」方法はないが、ニュースや経済指標をチェックし、勝てるようになるまで長年の訓練が必要であることを理解すれば、かなり高い確率で勝てるようになるのではないか。