どの通貨ペアを売買し、どの時間で取引をすると利益が出しやすいのだろうか?この問題は昔から議論されてきたテーマで、明確な結論は今でもない。そして今後も議論が続くだろう。
どの通貨ペアが利益を出しやすいのか
FXにおいて利益を出すためには、為替レートが変動しなくてはならない。上でも下でもいいので、動かなくては利益を出すことができない。したがってボラティリティの高い通貨ペアが、利益を出しやすいペアと言える。
ただし1年中ずっとボラティリティが高い状態にあるペアはなく、どの通貨ペアでも時によってボラティリティが低くなったり高くなったりする。ボラティリティは通貨ペアの流動性とは相関関係はなく、最も流動性が高いペアであるユーロ/米ドルや米ドル/円でも、ボラティリティが低くあまり動かない時期がある。
トレード期間は手法次第
次に時間の話に入るが、ここで言う「時間」とは、1日のうち何時に取引をするかという意味だろうか?それともどの時間足のチャートを使うかという意味だろうか?ここではその両方について述べる。
まずチャートの時間足の方だが、これは自分が使っているトレード手法次第と言える。スキャルピングやデイトレードをしているなら、15分足など短い時間足のチャートを使った短時間の売買がベストだろう。その一方でスイングトレード手法を使っているなら、日足などもっと長い時間足のチャートを使うことになる。この問いに明確な答えはなく、自分の手法にとってベストな時間足を選べば良い。
最もボラティリティが高いのは夜
為替市場は24時間動いているが、そのうちで最もボラティリティが高い時間と言われているのは、日本時間で午後9~12時頃になる。それはこの時間帯が、ヨーロッパとアメリカの両方で日中の営業時間帯に該当するためだ。この時間帯は欧米の多くの参加者が為替取引を行う。
そしてこの時間帯には、アメリカの経済指標が発表されることが多い。これらの要因から、24時間の中で最も為替が動きやすい時間帯となっている。
ボラティリティの高い市場を望むなら、この時間に取引を行うのが良い。しかしその一方、海外のあるFX業者の調査では、この時間帯に主に取引を行っていた投資家の過半数が損失を出していたという結果になった。
それは多くの投資家が確固たるトレード手法を持っていないためであると推測できる。トレード手法がないのにボラティリティの高い時間帯に取引を行っても、勝てる見込みはあまりない。
結局はしっかりとしたトレード手法を確立することが重要ということだ。そして自分にとって利益が出しやすい通貨ペアや時間を見つけるためには、最初は少額でFXを始めて試行錯誤してみるのがいい。自分に合った通貨ペアや時間が見つかったら、取引額を増やしていく。